金沢の冬の味覚と言えばやっぱりズワイガニ。水色タグが目印の雄の加能ガニはもちろん、旨みが詰まった雌の香箱ガニはどちらも絶品です。それぞれのカニの魅力をぜひ堪能してください。
加能ガニ
金沢を代表する冬の味覚である「加能ガニ」は、石川県で水揚げされる雄のズワイガニで、石川県の加賀と能登の地名から名付けられました。漁の解禁期間は11月6日から3月20日までで、11月7日には市内の市場に初物の加能ガニが所狭しと並ぶ光景が見られます。カニに付いた水色タグには、水揚げした県内の漁港の名前が記されており、金沢産は特に市場で高く評価されています。
定番の食べ方は茹でガニですが、みずみずしい甘さを堪能できる刺身や、だし汁に通していただくかにしゃぶ、香ばしい焼きガニなど、色々な楽しみ方があります。
- 殻についたカニビルの卵の数が多いほど身が詰まって旨味が強いといわれている
- 上品な甘さの身と濃厚なコクが味わえるカニ味噌は絶品!
- 爪の部分は肉が発達し歯ごたえが強いなど、部位によって色々な味が楽しめる
香箱ガニ
ズワイガニの雌は金沢では香箱ガニと呼ばれ、冬の味覚として珍重されています。「コウバコ」は小さくてかわいらしく、少しませているという意味の方言「コウバク」に由来すると言われ、「香箱」という漢字が当てられています。その名のとおり、未成熟卵である内子とみそ、外側には小さな茶色の卵である外子を抱えており、甲羅という箱の中に美味しさをたっぷり蓄えた宝箱のようなカニです。
香箱ガニを茹で、卵とみそ、カニ身を絡ませて食べるのはもちろん、炊き込みごはんや金沢おでんの「カニ面」など、様々な食べ方を楽しむことができます。
- 雄より脱皮の回数が少ないため大きさは雄の半分くらい
- 石川県での漁の解禁期間は11月6日から12月29日までと雄の加能ガニより短く大変貴重
- 濃厚な味わいの内子(うちこ)(未成熟卵)と食感のある外子(そとこ)(成熟卵)は格別!
▼香箱ガニの内子(左)と外子(右)